ゴマダラカミキリのメス(右)とオス=農研機構提供
様々な樹木を食い荒らす害虫ゴマダラカミキリのメスは、大好物のミカンの木を食べると、オスから毛嫌いされてしまう――。そんな習性があることを農研機構中央農業研究センター(茨城県つくば市)がみつけ、英科学誌サイエンティフィック・リポーツに論文を発表した。原因はミカンの樹皮に含まれる物質だった。新たな防除法開発につながる可能性があるという。
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ゴマダラカミキリは体長3センチ前後、触角を含めると7センチにもなる大型のカミキリで、日本全国に分布する重要害虫。かんきつ類やブルーベリー、リンゴ、ナシなどの果樹や街路樹など100種類以上の枝や幹を食い荒らす。幼虫は幹の奥深くに潜み、成虫は広範囲を移動するため殺虫剤を使いにくい。
研究チームはエサの好みを調べ…