溝畑泰秀容疑者を乗せて、立てこもり現場から病院に向かう救急車=31日午後6時49分、和歌山市塩屋1丁目、上田潤撮影
溝畑泰秀容疑者(45)は会社を実質的に切り盛りし、今春まで地域で自治会長を引き受けるなど「しっかり者」という評判もあった。一方で従業員を拳銃で撃ったとされる29日は、覚醒剤取締法違反の罪で有罪が確定し、刑務所に収監される日でもあった。
死亡の溝畑容疑者、捜査員に「親をばかにするな」
溝畑容疑者が専務を務めていた「和大興業」の従業員男性は、給料を手渡される時、溝畑容疑者から毎月、「がんばってな」と声をかけられた。しかし昨年、突然会社に来なくなった。「専務は覚醒剤で捕まった」。知人が言った。
受注は減り、会社の経営は傾いた。男性は「逮捕後に会社が違う雰囲気になり、疎外感を感じたのかも。事件は、自分が追いやられた憤りが原因ではないか」と推測する。
溝畑容疑者は以前、知人への暴…