相模原市の墓地で昨年6月、東京都新宿区の阿部由香利さん(当時25)の遺体が見つかった事件で、死体遺棄の罪に問われた静岡県富士市の農業秋山智咲被告(24)に対し、東京地裁は6日、懲役1年執行猶予3年(求刑懲役1年)の判決を言い渡した。鈴木巧裁判長は「人の死体かもしれないという認識があったと認められ、犯行に深く関与した」と述べた。弁護側は控訴した。
相模原遺棄、事件の経緯「人だと思って埋めていない」
判決によると、秋山被告は交際していた佐藤一麿被告(30)=殺人罪で起訴=と共謀し、2013年7月に阿部さんの遺体を埋めて遺棄した。阿部さんは佐藤被告の元交際相手だった。公判で秋山被告は「埋めたのは犬だと思っていた」と起訴内容を否認し、無罪を主張していた。
この事件では、佐藤被告が昨年12月に死体遺棄罪で執行猶予付きの有罪判決を受け、確定。その後、今年2月に阿部さんを殺害したとして殺人容疑で逮捕、3月に同罪で起訴された。秋山被告も殺人幇助(ほうじょ)容疑で2月に逮捕されたが、不起訴処分(嫌疑不十分)となった。