余正麒七段
囲碁の第64期王座戦挑戦者決定戦が8日、東京都千代田区の日本棋院であり、余正麒(よせいき)七段(21)が高尾紳路九段(39)に190手までで白番中押し勝ちし、井山裕太王座(27)=名人、棋聖、本因坊、天元、碁聖、十段をあわせ七冠=への挑戦権を獲得した。関西棋院所属の余七段は初の七大タイトル挑戦。日本棋院関西総本部に所属する井山王座との関西勢同士による五番勝負は10月17日、大阪市で開幕する。
余七段は台湾出身。10歳で台湾のプロ棋士になったが、より高いレベルを求めて来日。2009年に13歳で関西棋院のプロ棋士になった。井山王座を追う世代の逸材として注目され、14年に若手棋戦の第1回ゆうちょ杯囲碁ユース選手権で優勝。15年には全棋士で最多の47勝を挙げている。(深松真司)