女子78キロ超級決勝で月波光貴穂を攻める朝比奈沙羅(右)=安藤嘉浩撮影
男子第35回、女子第32回全日本学生柔道体重別選手権大会(朝日新聞社など主催)は1日、東京・日本武道館で開幕。第1日は男女各4階級があり、女子は昨年のユニバーシアード大会で金メダルを獲得した78キロ超級の朝比奈沙羅(東海大)と63キロ級の津金恵(筑波大)がともに初優勝を果たした。男子81キロ級は佐藤正大(国士舘大)が2連覇した。(記録は決勝)
■朝比奈、4年後へリスタート
互いに決め手がないまま延長に入った女子78キロ超級の決勝。その1分半過ぎ、朝比奈が動いた。右足を月波の両足の間にねじ込み、素早く相手の体に体重を乗せた。もがく相手を一気に畳へ。「調子は悪かった。でも、気持ちを前面に出して、技をやりきれた」
リオデジャネイロ五輪代表の目は昨秋でほぼ消え、4月の全日本選抜体重別選手権で左足首を骨折。ふさぎ込んだ。7月後半に練習を再開した日、たまたま道場に来ていたキューバの強豪オルティスと手合わせし、刺激を受けた。
そのオルティスはリオで銀メダルを獲得。さらに、金のアンデオル(仏)に朝比奈は勝ったことがある。「東京五輪では自分がチャンピオンになるんだ、という思いでやっていきたい」。4年後へ上々の再スタートを切った。