公式練習を終え、報道陣の質問に答える高梨沙羅=林敏行撮影
12日にオスロであるノルディックスキー・ジャンプ女子のワールドカップ(W杯)最終戦を控え、男女を通じて歴代単独最多の54勝目がかかる高梨沙羅(クラレ)が11日、公式練習に臨んだ。3回のうち2回は距離が伸びず、「今日の課題を自分の中で見直して、明日につなげたい」と話した。
最終戦はラージヒル(HS134メートル)で行われる。高梨は公式練習の1回目、全体1位の128メートルを飛んだ。「このジャンプ台に慣れよう、いいスタートを切れればいい、という感覚で飛んだ。それがうまくあったような感じだった」
だが、2回目は112・5メートル、3回目は113・5メートル。それぞれ15メートル前後、1回目より飛距離を落とした。「空中での高さや、スピードが出ていなかった」。踏み切りに問題があったと分析した。
一方、伊藤有希(土屋ホーム)は3本ともK点(120メートル)越えのジャンプを披露した。1回目は高梨に次ぐ127メートルを飛び、2回目は123・5メートル、3回目は123メートルとそろえた。3月4、5日の国内戦では2戦とも高梨を抑えて優勝。好調は続いており、「まだまだよくできる部分はある。明日に向けて、しっかり整理していきたい」と話した。(オスロ=勝見壮史)