福岡県中間市で2008年、指定暴力団工藤会の傘下組織幹部を射殺したとして、殺人などの罪に問われた工藤会理事長代行の木村博被告(63)と同会系組幹部の渡部公章被告(43)の論告求刑公判が7日、福岡地裁であった。検察側は木村被告に無期懲役、渡部被告に懲役18年を求刑した。
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検察側は論告で、木村被告が首謀者として殺害を指示し、渡部被告は被害者の所在を捜すなどの従属的な役割だったと指摘。弁護側は「殺害する動機はない」などと反論した。
起訴状によると、両被告らは08年9月10日、木村被告が組長を務める組の幹部だった安高毅相談役(当時66)を中間市の自宅で拳銃で射殺したとされる。
福岡県警は09年にこの事件で木村被告らを逮捕したが、福岡地検が処分保留で釈放。その後「新たな証拠を得られた」として昨年5月に起訴していた。