先端技術をめぐる仲間作りは欧州で先行する
クルマの先端技術をめぐって、スズキとの提携に踏み切るトヨタ自動車。その枠組みは他社にも広げたい考えだ。標準化で先を行く欧州メーカーに対抗しようと、技術や戦略を共有する「仲間づくり」を急ぐ。
両社の会見から一夜明けた13日、菅義偉官房長官はこう述べた。「我が国の自動車産業の競争力強化に資するような方向で提携の検討が進んでいくと期待し、見守っていきたい」
株価も反応した。日経平均株価が値下がりするなかで、スズキ株の東京株式市場での終値は前日より2・24%高い3509円。トヨタ株も0・20%高い5969円をつけた。
■先行の欧州勢に対抗
今後の競争力を左右するのは環境や自動運転にかかわる技術だ。こうした分野では「事実上の業界標準」が、まだ固まっていない。技術の優劣だけでなく、使う仲間をどれだけ増やせるかも勝敗を分ける。
家庭用ビデオでVHSがベータを制し、ワープロソフトでワードが一太郎に勝ったのと同様だ。
車メーカーの仲間づくりでは欧…