不時着した米軍ヘリ=沖縄県うるま市の伊計島、読者提供
20日午後7時40分ごろ、沖縄県うるま市の伊計島(いけいじま)の農道にヘリコプターが不時着した、と米軍から防衛省に連絡があった。防衛省によると、米軍普天間飛行場(宜野湾市)に所属する海兵隊の攻撃ヘリAH1。乗員や住民にけが人はいないという。
現場はサトウキビ畑の中を通る舗装された農道。米軍によると機体に損傷はない。防衛省に対し、米軍は「トランスミッション系の故障で、農道に予防着陸した」と説明し、「21日午前7時から修理し、現地から離陸する」と伝えてきているという。
沖縄防衛局から県に入った情報によると、ヘリは20日午後7時に普天間飛行場を離陸したが、20分後に操縦席の警告ランプが点灯し、島の中央部の農道に不時着した。乗員は2人という。
伊計自治会長の玉城正則さん(60)は「午後7時40分ごろ、島の上空を複数のヘリが飛んでいた。うるさいので自宅の2階から見たところ、畑の真ん中で赤い光が点滅していた。パトカーにしては大きいと思って近寄ったらヘリだった」と話した。近所の男性(65)は「普段耳にしないバンバンバンという音を聞いた。ヘリはしょっちゅう飛んでいる。民家に落ちていたら、大きな被害になっただろうと震えている」と語った。
沖縄県では2015年8月、伊計島の南東約14キロの海上で、米陸軍のH60ヘリコプターが輸送艦への着艦に失敗して大破し、乗員6人がけがをする事故があった。昨年12月13日には、名護市沿岸で普天間飛行場所属の輸送機オスプレイが着水して大破し、乗員2人がけがをする事故が起きた。