一回裏広島1死満塁、松山は右犠飛を放つ=上田幸一撮影
(30日、広島6―3中日)
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今季も逆転の広島だ。
1点を追う六回。先頭のエルドレッドが中日・小笠原の直球を右翼席に放り込んだ。昨季、小笠原から放った4安打全てが本塁打という好相性は続く。一発で試合を振り出しに戻すと、さらに1死二、三塁の場面で田中だ。「外野フライでもいいという気持ちだったが、速い球をたたけた」。左越え2点二塁打にして逆転劇を完成させた。昨季の88勝中、41度の逆転勝ちを生んだ強力打線の粘りは健在だ。
昨季、打線は打率、打点、本塁打ともにぶっちぎりのトップ。象徴が1番田中、2番菊池、3番丸の「タナキクマル」だ。その並びは今季も不動。さらに鈴木が昨夏に負った右足首の骨折から復活し、4番に座った。三回には昨季MVPの丸が二塁打で足場を作ると、219日ぶりの1軍公式戦となった鈴木が「丸さんが出てくれたのでつなごう」という意識で適時打を放った。
緒方監督は「上位からも下位からも点が取れて、うちらしい戦いが出来た」。セ・リーグではこれまで巨人しか成し遂げていない3連覇へ。広島が絶好の滑り出しをみせた。(藤田絢子)