稀勢の里
大相撲の横綱稀勢の里が、「ラオウ」の化粧まわしで土俵入りすることになった。人気漫画「北斗の拳」のキャラクターで、太刀持ちと露払いの化粧まわしはそれぞれ、主人公の「ケンシロウ」と「トキ」がモチーフになっている。夏場所(5月14日初日、東京・国技館)で披露される。
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制作したのは、週刊少年ジャンプの元編集長が北斗の拳で作画を担当した原哲夫さんらと設立した「コアミックス」。稀勢の里が大関だった頃から親交があり、横綱昇進の際に化粧まわしを贈る約束をしていたのだという。
稀勢の里はなぜ、ラオウを選んだのか。本人はこんな風にコメントしている。
自分の性格的には、ラオウというのがあるのかなと思いました。孤独で強いってイメージがありますし。
存在感があるし、体もすごい! 力士であればこういう姿になりたいなって思いました。先代の親方(元鳴戸親方)から『孤独にならないと強くなれない』と言われていました。
着けているだけで見えない力が湧いてくるような化粧まわしですので、生で見てほしいなと思います。
ラオウの決めぜりふは、ご存じ、「世に覇者はひとり」だ。
■ユニークな化粧まわし
漫画をモチーフにした化粧まわしは過去にもあった。元十両玄武は、「天才バカボン」の「パパ」、十両の千代大龍は「キン肉マン」。地元にちなんだものも多く、熊本県出身の幕内佐田の海が「くまモン」、奈良県の幕内徳勝龍は「せんとくん」を締めたことがある。1982年、若島津(後の大関若嶋津、現・二所ノ関親方)に後援会から贈られた化粧まわしには、10カラットのダイヤモンドがちりばめられていた。