レース前に談笑する豊田章男社長=フランスのサルテ・サーキット、現地時間の17日、トヨタ自動車提供
世界最高峰の耐久レース、ルマン24時間で初優勝を狙ったトヨタ自動車は、またもトラブルでポルシェに敗れた。それでも「極限の環境で技術を試すことができる」(豊田章男社長)という舞台に挑み続ける。
出場19回目の今年、トヨタは昨年より1台多い3台態勢で臨んだ。しかし、クラッチのトラブルや他車の追突で2台がリタイア。残る1台も修理に追われ、総合9位。残り3分で逆転された昨年の雪辱を、果たせなかった。
「私たちの車を信じて走ってくれていたのに(ドライバーたちに)本当に申し訳ない」。「これからも努力を重ねていく」。フランスの会場で見守った豊田社長は、そんなコメントを出した。
ルマン初参戦は1985年だ。当時、トヨタのハンドルを握った関谷正徳さん(67)はテレビ中継で解説者を務めた。悲願達成は見届けられなかったが、「この挫折がまた技術を高める。来年、再来年につながる」と取材に話した。
トヨタはリーマン・ショック後の2009年にF1から撤退。近年はモータースポーツへの取り組みを再び強化している。
ルマンが第3戦に組み込まれた…