試合開始から観客で埋まった外野スタンド=11日午前8時2分、阪神甲子園球場、加藤諒撮影
第99回全国高校野球選手権大会第4日で初の休日となった11日、阪神甲子園球場(兵庫県西宮市)では午前6時30分に今大会初めての「満員通知」が出された。試合開始の1時間半前に満員通知を出すのは異例という。好カードが続き、第1試合から大観衆が沸いた。
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この日は登場する8校中5校が優勝経験校と強豪が集中。球場前には早朝から長い列ができ、予定より45分早い午前6時15分に外野席を開門。同30分にすべての席が開門となった。また第1試合の開始11分前の午前7時49分には、入りきれなかった観客に外野席下の通路を歩いてもらう「通り抜け」が始まった。
愛知県一宮市の中学1年山田桜太郎君(13)は、第1試合の中京大中京(愛知)と広陵(広島)の対戦を楽しみに午前5時から球場に並んだ。愛知大会の決勝を見て中京大中京の打撃に魅了されたと言い、「中京に勝って欲しい。本塁打をたくさん見たい」。
大阪府吹田市の小学4年高橋怜君(9)は、母と午前4時45分から球場の列に並んだ。長い行列に「始発で来たのに、こんなに混んでいるなんてビックリ」。目的は第4試合で米子松蔭(鳥取)と対戦する大阪桐蔭。打撃の構えが格好いいという藤原恭大選手(2年)のファンで、「全国一のバッティングを生で見てみたい。藤原の本塁打が見たい」と話した。
バックネット裏で観戦した神奈川県川崎市の小学5年御幡勇成君(10)は、「すごい人の多さでビックリした。1球ごとに球場全体から声が上がり、迫力がある。盛り上がり方が全然違う」と話した。
阪神電鉄では午前6時半から全駅で、改札に札をかかげたり電光掲示板に掲示したりして、球場の満員を知らせている。