アニメーション映画監督、新海誠の歩みを作品とともに振り返る『新海誠展 「ほしのこえ」から「君の名は。」まで』(朝日新聞社など主催)。会場の東京・六本木の国立新美術館は、「君の名は。」の一場面で登場しており、開幕前日の10日の発表会には報道陣約200人が詰めかけるなど、開催前から話題を呼んでいた。
新海誠監督、15年の軌跡たどる展覧会「素朴だった」
新海監督は10日、「君の名は。」で主人公を演じ、展覧会の音声ガイドを担当した神木隆之介と駆け足で内覧した。
会場は天井高8メートル、広さ2千平方メートルと広大で、多彩な展示は約1千点と質量ともに圧巻だ。
まず、大きな壁面に投影するプロジェクターや多数の大型ディスプレーが置かれ、作品世界が紹介されている。新海監督は「僕たちはディスプレーを見て仕事をしているので、半ば仕事場にいるような気になった」。
絵コンテから作画、完成映像に至る、デジタル技術を駆使した制作過程を様々に示す。3DCGを駆使して奥行きを出す手法や、「君の名は。」オープニングの東京から糸守までの数百キロを一気に移動する描写の撮影技法などを紹介している。
実写と見まがうような風景描写…