記者会見する大阪府岸和田市の信貴芳則市長=8日午後、岸和田市役所、野田佑介撮影
4年前の大阪府岸和田市長選で自民党の推薦を得るため、信貴(しぎ)芳則市長(56)が党関係者に現金約200万円を預けたとされる問題について、信貴氏は8日の定例会見で「しがらみを断ち切り、丁寧な市政運営を続けていきたい」と述べ、辞職を改めて否定した。
200万円「自民の推薦得るため」 会見で岸和田市長
市議会各会派は7日、市長への不信任決議案を提出する方針で一致したが、信貴氏は「(自身の問題で)説明が足りないということだと感じている。議会の判断を重く受け止める」と反省の弁を述べ、「(15日に開会する)市議会の一般質問に誠意を持って臨みたい」と語った。現在党員である自民党から離党する意向も表明。「市民に寄り添った丁寧な市政運営を続けたい」と市長を続ける意欲を示した。
信貴氏は2013年11月の市長選前、党岸和田支部役員に現金200万円を預けたことを認めた。支部役員は党府第18選挙区支部長の神谷(かみたに)昇衆院議員(68)=比例近畿ブロック=に提供したと主張するが、神谷氏は強く否定している。
不信任決議案が可決された場合、市長は可決の通知を受けてから10日以内に議会を解散しなければ失職する。その場合の対応は「その時点で考えたい」と述べた。
市議会各会派は、不信任決議案への賛否について対応を検討している。(野田佑介)