11日に甲子園初戦に挑む龍谷大平安(京都)の選手は、帽子のつば裏に自らを奮い立たせる言葉を書いている。
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一塁手の佐野夢人(ゆめと)君は「俺はできひん 失うもんは何もない がむしゃらにやるだけや」と書いた。6月、ノックで捕球できず落ち込んでいると、森村俊輔部長から「失うもんはないからがむしゃらにやれ」と諭された。つねにその意識をもてるように書いた。
内野手で三塁コーチの生水義隼(しょうずあきと)君は「俺に何ができるんだ 俺には声しかないんだ!」の言葉。「どのチームの三塁コーチより甲子園で大きな声を出す」
正捕手の田島光祐君は「素直さ」。2年前の秋の府大会から背番号「2」をつけていたが、配球ミスが続いて昨秋と今春は「12」に。原田英彦監督から「素直な選手ほど伸びる」と言われ、どんな言葉も吸収しようと決意した。京都大会から再び2を背負った。
2年生で控え捕手の川谷優真君は「俺はヘタクソ」。田島君のプレーを見て「自分はまだまだ」と感じ、成長を誓った。
「心」と書いたのは左翼手の安井大貴君。「心のつながりがないと夏は勝っていけへん」という監督の言葉を胸に刻んだ。
内野手の三谷悠馬君は「協力」。京都大会ではベンチ入りできなかったが、甲子園からメンバー入りした。書いたのは京都大会の開幕前。「ベンチに入れなくても全力で支えたい」という気持ちを込めた。(川村貴大)