(7日、高校野球京都大会 洛星6―5大江)
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洛星―大江は大会初の延長戦。幕切れは突然だった。十回表1死一塁、大江の高宮豪君の強い打球が一塁手のグラブに吸い込まれた。一塁走者は戻れず、併殺。14年ぶりの京都大会の勝利が消えた。
登録選手は10人だが、1人が来られず9人がベンチ入りした。うち2人は加志村訓(さとし)監督に頼まれ、春に加わった助っ人だ。
初回、3点を先取して優位に試合を進めた。「むっちゃみんな盛り上がっていた」と加藤前(ぜん)主将。
1点差に詰め寄られた五回、二塁手の高尾陽生(ようせい)君に大会第1号の左越え本塁打が飛び出した。この回2点を加え、突き放した。高尾君は高校で初の本塁打。「次の塁をめざそうと走っていたら、観客席が『おーっ』となった。『えっ』と思った」
だが、七回に追いつかれ、十回に失策で決勝点を与えた。監督は試合後、「おまえらのおかげや」と選手たちの肩をたたいた。「十回まで試合ができて感無量。ほんま助っ人2人に感謝している」と声を震わせた。
「悔しい」と加藤君。最後の打者となった2年生の高宮君は「自分たちらしい楽しい試合ができた」。同じ2年生の高尾君は「がんばって勧誘したい」と話した。来夏、15年ぶりの勝利をめざす。(小山琢)