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打席前にバッチコイ、三振でもバッチコイ 天然の2年生

(7日、高校野球京都大会 海洋11―4鴨沂)


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「バッチコイ!」。1点リードされた五回表、鴨沂の2年生の3番打者、下垣研人君がいつものように気合を入れた。そして打席に入った。3球目を振り抜くと、遊撃へのゴロ。俊足を生かし、内野安打にして一塁上で笑みを浮かべた。


この日は5打席だったが、いずれも打席に入る前にバッチコイ。空振りしたときもバッチコイ。下垣君は「自分を奮い立たせるために繰り返す」と話す。


中村龍一主将は「少し天然。つねに声はでかい。チームを明るくしてくれるありがたい存在」と評価する。主軸としてもムードメーカーとしても頼りにされている。


6月初めの練習試合で左腕に死球を受けた。打撲の痛みが引かず、バットを全力で振れなくなった。試合どころか、練習もできなくなった。一塁手のポジションを奪われるかもしれないと不安になりながらも、仲間のマシン打撃や捕球練習を補助した。


今月になり、ようやくバットを振れるようになった。実戦から1カ月離れていたため、思ったような打球が飛ばなくなっていた。


この日は初回、遊ゴロを打って走者が入れ替わり、一塁へ。次打者の初球でスタート。勢いよく滑り込んで二盗を決めた。


大きな声を響かせたが、それでも悔いもある。「応援の声が大きすぎてぼくの声が負けた」。来年は試合でも声でも勝ちたい。「来年こそ応援に負けない声をだし、勝つ」と誓った。(山崎琢也)


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