(11日、高校野球京都大会 洛南11-4園部)
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4年前に府内初の女性監督となった洛南の山村真那さん(29)が、公式戦で初勝利を飾った。「だいぶ長かった。試合後の校歌は初めてなのでめっちゃうれしい」と笑った。
試合前日の10日夜、5人いる3年生に、監督からLINEが届いた。「今年は勝利をプレゼントしてほしい」と書いてあった。
洛南は2人主将制。試合を引っ張るゲーム主将で捕手の大野陽(ひなた)君は「びっくりした。でも、ぼくらも思っていたこと。『やったろう』と思った」。大野君は一回と三回に二塁打を放ち、4打数4安打4打点。「プレゼントできてよかった。ほっとした」
監督就任以来、「自分たちのために野球をやってほしい」と伝え続けてきた。だが、今年はチームのまとまりができ、力もついてきた。「勝利を贈ってほしい」という思いに変わってきた。それが、試合前夜のLINEになった。
もう1人の主将、児島凌(りょう)君はベンチから声を出し続けた。春の試合中にひじのじん帯断裂に見舞われ、プレーができなくなった。監督からのLINEは「ひといちばい頑張っている姿を見ていた。けがをさせたことを申し訳なく思っている。返信不要」と書かれていた。
「監督のせいではないのに責任を感じてくれた。恩返しができてよかった」と児島君。「勢いがあるので、どんどん勝利して上にあがっていきたい」(小山琢)