21日に閉幕した夏の甲子園大会。決勝の翌日は優勝、準優勝校の選手らが朝日新聞大阪本社を表敬訪問してくれるのが恒例になっており、22日も大阪桐蔭と金足農のメンバーが立ち寄ってくれた。ここで必ず提供されるのが、大阪名物のミックスジュースだ。
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ミックスジュースは大阪が発祥とされ、かつて社内にあった喫茶店でも人気メニューだった。甲子園で活躍した選手では第80回記念大会(1998年)の松坂大輔投手(横浜、現中日)や第88回大会(2006年)で決勝引き分け再試合を演じた斎藤佑樹(早稲田実、現日本ハム)、田中将大(駒大苫小牧、現ヤンキース)の両投手らも決勝の翌日に飲んでいる。
大阪代表が甲子園大会前に訪問してくれる際にも提供されるので、中田翔選手(大阪桐蔭、現日本ハム)も飲んでいる。プロ入りして5、6年経ったころに当時の話を聞いたとき、表敬訪問については「あちこち行ったから覚えていないなあ」と言いながら、「ミックスジュースを飲んだのは覚えてる。メッチャおいしかった。北海道でも飲みたい。作りに来て欲しいぐらい」と笑っていた。
2013年1月の新社屋移転に際し、ミックスジュースの喫茶店は閉店し、今は飲むことができない。それを大阪桐蔭の有友茂史部長がとても残念がって下さったことがきっかけとなり、かつての店主にレシピを提供してもらい、毎年球児が訪問してくれる時だけ、「幻の味」を特別に復活させることになった。
今年も大阪桐蔭の根尾昂選手、藤原恭大選手や金足農の吉田輝星投手らがゴクゴクと飲み干していた。(編集委員・安藤嘉浩)