U18(18歳以下)の第12回アジア野球選手権大会が3日、KIRISHIMAサンマリンスタジアム宮崎などで開幕し、高校日本代表は1次リーグA組の初戦で香港に26―0で五回コールド勝ちした。
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日本は二回、打者24人の猛攻で19得点。根尾(大阪桐蔭)がこの回だけで左翼線三塁打、右越え本塁打、中前安打を放つなど計13安打を集めた。根尾は三回の左前二塁打でサイクル安打を達成し、四回にも左越え二塁打。投げては野尻(木更津総合)から3投手の継投で零封した。
パキスタンが選手がそろわず直前に不参加となり、7カ国・地域が参加。日本は2年前の前回に続く2大会連続6度目の優勝を目指す。国内開催は第3回(1998年、大阪市など)、第9回(2011年、横浜市など)に続く3度目で、過去2回はともに日本が優勝している。
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国際大会の初戦。チームで大事にした意識がある。「何が起きても驚かない」。根尾がバットで示した。
香港の投手陣の直球は100キロ前後。一回は、それを打ち損じて三者凡退に。5番の根尾も、「想定よりも遅かった」と言う。
が、二回の第1打席、初球でとらえた。しっかり引きつけて強振し、逆方向の左翼へ。仲間に手本を見せるようなチーム初安打となる三塁打にも、「練習でやってきたことなので」とさばさば。2度目の打席では木製バットで初めて右翼席へ。1イニング3度目の打席でも、淡々と中前にはじき返した。
三回には左翼に二塁打。人生初というサイクル安打を達成しても、「ヒット4本と同じです。これで満足してるようじゃダメ」と、どこまでも冷静だ。チームは19安打26得点で大勝。根尾がいるから、打線は緩まなかった。(小俣勇貴)
○永田監督 「一回は選手が硬かった。二回に根尾が打ってチームが活気づいた。引きつけて打つ手本を見せてくれた。野尻は投打に信頼している」
○野尻(木更津総合) 3回を無安打7奪三振。「味方が大量点をくれたので楽しく投げられた。大事な初戦を任せてくれた監督の期待にこたえたかった」
○小園(報徳学園) 3安打の1番打者。「一回(三邪飛)は遅い球を待ちきれず力んでしまったが、その後は修正できた。この流れで集中していきたい」
○中川(大阪桐蔭) 開会式で開催国の主将として英語で選手宣誓。「60点ぐらい。自分で勉強し、練習した。いい経験だけど、もういいです」と苦笑い。