高校野球は8日、シーズンオフが明け、対外試合が全国一斉に解禁される。選抜大会(23日開幕)出場校はもちろん、他の高校にとっても冬場の練習の成果を確認する場となる。沖縄ではあのサウスポーが、3回目の夏と日本代表入りに意欲を見せている。 動画もニュースもたっぷり! 「バーチャル高校野球」 那覇市にある興南のグラウンド。ブルペンで投球練習をする前に、30~40メートルの距離でのキャッチボールを入念にする宮城大弥(ひろや)の姿があった。「自分のストレートはシュートしてしまうことがある。変な回転をしていないか、長い距離で確認するようにしている」 腰回りが大きくなった。「身長(173センチ)は変わらないけど、体重は80キロに増えた」。昨夏の登録は70キロだから10キロ増だ。我喜屋(がきや)優監督も「足腰がガッチリしたね。選手としても大人になりつつある」と語る。 1年夏の沖縄大会。決勝で初先発すると、7安打1失点完投で甲子園出場を決めた。2年夏の決勝も2安打完封。甲子園ではリリーフでピンチをしのぎ、大舞台で初めて勝利に貢献した。「でもスタミナがなくて、連投になると球威が落ちた」と本人は振り返る。 昨秋の県大会も連投となった決勝で沖縄水産に打ち込まれ、1―8で敗れた。「時間は限られていたが、投球練習を多くして肩のスタミナをつけた」。2週間後の九州大会は1回戦を14奪三振で完投。翌日の準々決勝でも、七回1死まで無安打投球という快投を見せた。 しかし、0―0のまま延長十三回からタイブレーク制となり、0―1で敗退。「疲れていて負けたのも覚えていない」。結果的に相手の筑陽学園(福岡)は九州大会を制して選抜大会初出場を勝ち取り、興南は2季連続の甲子園出場を逃した。「(前半から)飛ばしすぎても、抑えすぎてもダメ。ギアの上げ方を考えないといけないと感じた」 このオフは体力作りと並行し、ボールを使った練習を続けた。練習試合の解禁を控え、「自分がどれだけレベルアップしたか確認したい」と目を輝かせる。 中学時代は選抜大会に出場する横浜の左腕・及川雅貴らとともに第3回U15ワールドカップ(2016年、福島)の日本代表に選ばれた。「高校日本代表にもぜひ入りたい。また世界と戦いたいです」 3回目の夏、そしてU18ワールドカップ(9月、韓国)の日本代表入りへ。まずは日本文理(大分)、秀岳館(熊本)など県外強豪校との練習試合が腕試しの場となる。(編集委員・安藤嘉浩) |
興南の左腕・宮城が3回目の夏へ始動 「代表入りたい」
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