阪神梅田駅(大阪市北区)の構内にある小さなジューススタンドが、この秋で開業50年を迎える。梅田駅の改修工事で存続を危ぶむ声もあったが、4月に駅構内で移転することが決定。老若男女に親しまれてきた伝統の味が引き続き味わえることになった。
ピーク時は一日3千杯
阪神梅田駅東口改札の目の前にある「梅田ジュースコーナー」は、1969年11月に開店した。約2坪の店内で、ひっきりなしにジューサーミキサーが音を立てる。5種類の味がある中で、多くの行列客のお目当ては1杯150円のミックスジュースだ。売り上げの9割を占め、ピーク時は一日3千杯が売れる。
ミカンと黄桃の缶詰にバナナ、砂糖、牛乳、氷を混ぜ合わせ、約200ミリリットル入るコップになみなみと注ぐ。店長で勤続約40年の谷信介さん(67)は「満タンだとおいしそうに見えるでしょ」。そろりと口元へコップを運ぶ人の姿は梅田駅おなじみの光景だ。
ミックスジュースの味を左右す…