高校野球の春季関東大会は20日、さいたま市の市営大宮球場などで準々決勝があり、今春の選抜大会に出場した春日部共栄(埼玉)が1―6で東海大菅生(東京)に敗れた。
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春日部共栄のエース村田にとっては悔しさの残る力試しとなった。相手は春の東京王者。一回の先制犠飛、二回の2失点目の適時打はいずれも追い込んでから打たれた。高いはずの右腕の制球力が微妙に狂った。「失投が多かった。精神的な弱さが出た」と村田。その後も走者を出してはリズムを乱し、そつなく点を奪われた。
昨秋の関東大会で準優勝し、22年ぶりに選抜へ出場した。春の県大会も制し、地元開催の関東大会に臨んでいた。147キロを誇り、4番を任される村田は大黒柱だ。
選抜では開幕日に高松商(香川)に15安打を浴び、8点を失って敗れた。この日は被安打8、6失点。村田は「夏の相手は(春日部共栄を)くってやろうとしてくる。守りの姿勢でいくと簡単に負けてしまう。まだまだレベルアップしないといけない」。植竹監督は「夏は1人の投手では絶対に勝ち抜けないが、村田が軸なのは間違いない」と言う。
埼玉には2年前に全国制覇した花咲徳栄(とくはる)、2013年選抜王者の浦和学院などがひしめく。この春の敗戦から得た教訓は少なくない。夏の激戦へぶつけたい。(竹田竜世)