23日午前10時50分ごろ、仙台市青葉区桜ケ丘6丁目の仙台北署桜ケ丘駐在所に、同市泉区の60代男性が「父の遺品の整理をしていて見つけた」と手榴弾(しゅりゅうだん)のようなもの2個を持って届け出た。陸上自衛隊が回収して分析したところ、旧陸軍が使っていたとみられる手榴弾で、爆薬は入っておらず、信管は折れていた。
署によると、男性は5月上旬ごろ、駐在所近くに住んでいた90代の父親宅で、段ボールの中から手榴弾のようなものを発見。「どう処分していいか分からなかった」と話したという。
駐在所はJR仙山線北山駅の約2キロ北の住宅街にあり、周辺の道路は一時、規制線が張られ、ものものしい雰囲気に包まれた。県警は半径100メートル以内の住民に避難を呼びかけ、桜ケ丘小学校を避難場所に指定して、16世帯21人が避難した。近くを通る市営バスは迂回(うかい)したという。午後3時15分に避難を解除した。
保育園児の孫を連れていた70代女性は「近くでそんなものが見つかるなんて」と驚いていた。(窪小谷菜月、川野由起)