○阪神４－０中日●

　阪神が零封勝ちでマジックを６にした。二回、金本のソロで先制し、檜山、関本の適時打などで加点。下柳はコースを丹念に突く投球で、最多勝争いのトップに立つ１３勝目をマークした。中日は川上が要所で踏ん張れず、２連勝でストップ。

　◇ベテラン下柳好投　１死一、三塁の危機も併殺打に　

　この試合最大の功労者は、６回無失点で広島・黒田と並ぶ１３勝目を挙げた下柳だった。「行け、言うたんや。（ハーラー）トップになったんやから」。岡田監督の命を受けた左腕は、今季２度目のお立ち台で開口一番「ドキドキしています」。

　最大のピンチは井端、福留の連打で１死一、三塁のピンチを背負った六回、ウッズを迎えた場面。外角高めのボール球で様子を見た後、２球目に懐を突く直球で二ゴロ併殺打に仕留めた。

　この場面、藤川の肩はできあがっていた。しかし、岡田監督と久保投手コーチの判断は「左投手の方が、ウッズの打球は上がらない」で一致した。４番・金本の本塁打で先制し、ベテラン・下柳が守る、という展開に加え、ベンチワークにも迷いがなかったことが、「投打とも今季を象徴するゲームやったな」という岡田監督の総括につながったのだろう。【栗林創造】