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阪神:村上ファンド38%株取得 首脳「存亡危機」

作者:未知  来源:每日新闻   更新:2005-10-4 5:10:00  点击:  切换到繁體中文

 

村上世彰氏率いる投資ファンド(通称村上ファンド)が3日、阪神電気鉄道株38・13%を取得したと関東財務局に届け出た。これで村上ファンドは議決権ベースでも3分の1超を確保し、株主総会で重要案件決定への拒否権を持ち、阪神タイガースを含めた阪神グループ全体の経営に決定的な影響力を持つことになった。阪神電鉄の西川恭爾社長は「会社存亡の危機と認識している」と述べた。

 特定企業の株を4割近くも取得するという、村上ファンドにとっては異例の買い増し。「経営権取得が目的なのか、優良資産の含み益狙いか」。真意が不透明な中、ファンや関係者は蚊帳の外に置かれたまま、買い増しはさらに進行する可能性がある。

 届け出によると、村上ファンドは、阪神電鉄株の大量取得が明らかになった9月27日以降も連日、株式の買い増しを続けていた。そこに転換社債の株式化、阪神百貨店株の電鉄株交換などにより、既に38・13%もの大量株取得となった。

 3分の1超の取得で、株主総会で定款変更、役員解任などの重要事項の決定を拒否できる。会社経営の根幹に絶大な力を行使できるだけでなく、不動産売却などにも大きな影響力を持つことになる。大手証券幹部は、阪神電鉄について大阪・梅田の商業施設や阪神甲子園球場などを例にあげ「正当な額で評価されていないとみられる優良な不動産。ファンドは多額の含み益を狙っている可能性が高い」と指摘する。

 大量の株式取得を急ピッチで進める村上ファンドに阪神電鉄幹部は当惑。「純投資としか聞いておらず、具体的な要求はまだ受けていない」としながらも、ファンド側の出方が読みきれず、対応が後手に回っているのが現状だ。

 村上ファンドは3日、ホームページ上で「宿敵ジャイアンツを破って優勝した。既成の権力に立ち向かう反骨精神や関西人の気骨が、阪神グループ全体に好影響をもたらすだろう」とリーグ優勝を祝福。その上で優勝は「株主の価値向上に資する。経営陣は株主価値向上を考えていただける立派な方々」と、配当額など株主利益を見直すよう暗に圧力をかけた。

 ≪甲子園の土地は800万円≫村上ファンドによる株買い占めの中、阪神電鉄保有資産に実勢価格に比べて簿価(帳簿上の価格)が大幅に低いものが存在していることがクローズアップされている。甲子園球場の土地の簿価は大正時代のままの800万円。阪神百貨店が入居する大阪神ビルディングの土地は900万円。「これが含み資産として魅力なのでは」の声も出ている。こうした資産を証券化し、不動産投資信託に売却し、リース契約の形をとれば、売却益は巨額になる。市場では「阪神タイガースを上場させ、利益を確保するのが狙いでは」との声も出始めている。


 

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