10日で70年を迎える東京大空襲を「語り継ぐつどい」が8日、東京都江東区で開かれた。当時、国民学校の教師だった田近治代さん(88)=葛飾区=は教え子全員を空襲で失った体験を語り「どれだけ命が大切か。戦争を知らない世代に伝えたい」と訴えた。
戦時中と同じようなもんぺ姿で登壇した田近さん。「初めて死体を見たときはショックだったが、そのうち何も感じなくなった。戦争は人間を変えてしまう」と静かに語った。
この日の集会には約540人が参加し、被災者の証言を映像に残す取り組みや学校の平和学習も紹介された。
江東区立第五大島小6年の佐竹亜稀さん(12)は学習の感想を発表し、「多くの人たちの話を私たちが受け継いでいきたい」と述べた。〔共同〕