児童生徒の成績向上を目指し、鹿児島県の一部地域で11日、月1回の土曜授業がスタートした。10月までに県内全ての公立小中学校で順次始まる。文部科学省によると、都道府県単位で土曜授業を導入するのは、学校週5日制に完全移行した2002年以降、全国で初めて。
授業の内容は各校の判断に任されており、県内752校のうち、準備が整った122校が実施。芸術家や市民が制作した砂の彫刻を展示する「砂の祭典」を毎年5月に開いている南さつま市では、小湊小学校が朝から砂像づくり教室を開き、児童27人が校庭で学外講師の指導を受けながら、砂の固まりを削る作業に汗を流した。
佐藤邦彦校長は「地域住民との交流の機会を増やすことができ、平日の授業時間も確保されるのでしっかり勉強に集中できる」と期待を示した。
鹿児島県は全国学力テストの成績が低迷し、県教育委員会が昨年12月、全ての市町村教委に土曜授業の導入を要請。全校で第2土曜日の午前中に3こまの授業を実施することになった。授業時間を増やして学力をアップさせ、地域で活躍する人を招いた出前授業なども予定している。〔共同〕