各地で越冬した国の天然記念物マガン約7万羽が、国内最大規模の中継地として知られる北海道美唄市の宮島沼に集結した。19日早朝、マガンの群れは餌を求めて、地響きのような羽音とともに一斉に飛び立ち、訪れた約70人の愛好家から歓声が上がった。
宮島沼は約30ヘクタールで、2002年にラムサール条約に登録。宮島沼水鳥・湿地センターによると、宮城県の伊豆沼などで越冬したマガンが立ち寄り、日中は近くの水田で落ちもみを食べ、日暮れに沼へ戻る。体力を蓄え、4月下旬ごろ、繁殖地のシベリアへ旅立つ。
サークルの友人らと訪れた北海道帯広市の帯広畜産大1年、山口理子さん(19)は「初めて見たが、群れの迫力に圧倒された。また来年も見に来たいです」と話した。〔共同〕