【NQNニューヨーク=大石祥代】5日の米株式相場は小動きで始まった。午前9時35分現在、ダウ工業株30種平均は前日比7ドル27セント安の1万8063ドル13セント、ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数は同12.615ポイント安の5004.314で推移している。米商務省が発表した3月の米貿易収支は、ほぼ6年半ぶりの大幅赤字となった。1~3月期の実質国内総生産(GDP)が改定値でマイナス圏に陥るとの見方も浮上し、米株式相場の重荷となった。
もっとも、ダウ平均は小幅に上げに転じる場面もあった。1~3月期の決算が増益だった映画・娯楽のウォルト・ディズニーに買いが先行し、ダウ平均を押し上げた。ニューヨーク原油先物相場が1バレル60ドル台に乗せ、業績改善期待からエクソンモービルやシェブロンなど大手石油株が買われたことも相場を支えた。
個別銘柄では、マイクロソフトや半導体のインテル、アップルなどハイテク株に売りが先行した。一方で、証券会社の投資判断引き上げが伝わった動画配信のネットフリックスが上げたほか、四半期決算が増益だった穀物メジャーのアーチャー・ダニエル・ミッドランドも買われた。発表した四半期決算が増益だったニューヨーク証券取引所(NYSE)などを運営するインターコンチネンタル取引所(ICE)も買いが優勢だった。