複数の女性に乱暴したとして、強制わいせつ致傷や強姦(ごうかん)の罪などに問われた元愛知県立高校教諭、若山晋被告(27)に対する裁判員裁判の判決が25日、名古屋地裁であった。景山太郎裁判長は「大胆かつ卑劣な犯行。被害者の人生や生活に与えた影響も大きい」と述べ、懲役13年(求刑同16年)を言い渡した。
判決は、若山被告が2014年6月~15年2月、10代から30代の女性5人の自宅に侵入したり、帰宅途中を襲ったりして強姦やわいせつ行為をしたと認定した。景山裁判長は「被害者が寝静まるのを待って女性宅に侵入するなど計画的。たまたま見掛けた女性を狙っており、常習性も見られる」と指摘。「被害者の人格を無視し、自らの性的道具として犯行に及んでおり、身勝手というほかなく、酌量すべき事情は見当たらない」と述べた。
一方で判決は、検察側の求刑より3年少ない量刑とした。「高い更生意欲を示しており、犯罪歴もない。家族は被害者に示談金を支払ったほか、支援を約束しており更生が期待できる」とした。