稀勢の里(左)は寄り倒しで琴奨菊を破る=北村玲奈撮影
(17日、大相撲夏場所10日目)
初対決はともに十両だった2004年秋場所4日目。萩原が琴奨菊に勝った。萩原はのちの稀勢の里だ。十両での対戦はこの1度。翌年初場所から幕内で12年にわたって戦ってきた。
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そして迎えた大相撲史上最多60度目の幕内対戦。ともに力を出し切った熱戦を稀勢の里が制した。2場所連続の初日から10連勝だ。
アクシデントから始まった。両者が土俵下に控えていたときだ。前の取組で押し出された勢の左足が琴奨菊の左ひざ付近を直撃。痛そうに顔をしかめた。
稀勢の里は立ち合いで鋭く当たられて後退。がぶり寄りに追い詰められたが、俵伝いに右へ動き、圧力分散に成功。右からの投げもこらえ、右上手をつかんで形勢逆転。上手投げのあと休まず出ると、相手は土俵際で崩れ落ちた。相手が得意な攻め手をすべて受け止め、逆襲。大関稀勢の里の“横綱相撲”である。