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大阪桐蔭エース、中学の旧友と対戦「あえて直球で勝負」

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試合終了後、言葉を交わす大阪桐蔭の柿木君(右)と伊万里の古賀君(中央)=2018年3月26日午後1時26分、兵庫県西宮市の阪神甲子園球場、内田光撮影


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(26日、選抜高校野球 大阪桐蔭14―2伊万里)


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旧友対決。26日の第2試合で伊万里(佐賀)と対戦した大阪桐蔭のエース柿木(かきぎ)蓮(れん)君(3年)は四回表2死、伊万里の3番古賀昭人(あきと)君(同)を打席に迎えた。


佐賀出身の柿木君は、古賀君と中学時代に同じ硬式野球チームだった。「直球を待っているのがわかった。あえてそこで勝負した」。追い込んでからの4球目。外角高めの直球で古賀君を空振り三振にした。


2人は今年の正月、地元で毎年あるチームのOB戦で顔を合わせた。試合後に同期で焼き肉を食べた。大阪桐蔭は昨秋の近畿大会を制して選抜出場をほぼ手中に。伊万里も21世紀枠の候補として選考に残っていた。「甲子園で戦えるといいなぁ」と楽しそうに話す古賀君に、柿木君は「絶対打たせへん。お前なんかカモじゃ」。2人で笑い合った。


柿木君は中学から140キロ台の速球を投げ、2桁奪三振が当たり前。当時三塁手だった古賀君は「相手の打球が前に飛ばなくて守備が楽だった」と振り返る。


故郷を離れ、大阪に来た柿木君。寮生活ですっかり関西弁が板についたが、育ててくれた佐賀への思いを常に心に秘める。「地元に帰ればいつもみんなで集まるし、応援の言葉をかけてもらえる。エネルギーをもらえる場所」。相手が伊万里と決まった時は「まさか」と思ったが、すぐに楽しみな気持ちがこみ上げた。「成長した姿を佐賀の人に見てほしい」


古賀君は21世紀枠での選抜出場が決まった後に書いたアンケートで、対戦したい選手に「大阪桐蔭・柿木蓮」と力強く書いた。この日の試合は「速球を狙ってフルスイング」と決めていた。六回まで投げた柿木君と対戦した2打席はセカンドライナーと空振り三振。古賀君は「何一つかなわなかった」と友をたたえた。


試合は12点差で大阪桐蔭が勝利。それでも、柿木君は「古賀は中学の時より良い打者になっていた。甲子園で戦うのは不思議な気持ちだった」と思いやった。対戦を思い返し、「2打席じゃもの足りない。もっと長くやりたかった」と笑顔で話した。(遠藤隆史、上山崎雅泰)



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