(20日、ソフトバンク3―2日本ハム)
「純粋に、投手との対戦を楽しんだ」。どんなに重圧のかかる場面でも揺らぐことのない集中力こそ、ソフトバンクの選手会長、長谷川の真骨頂だろう。持ち味を結果に変えたのは、1点を追う八回だった。
先頭の柳田が左前安打で出塁すると、続く4番の内川も左前安打でつなぎ、無死一、三塁。終盤の勝負どころでも、「打席に入れば自分の時間」という信念があるから、長谷川は落ち着いていた。4万人超が詰めかけた敵地の歓声も耳には入らない。とらえたのは、外角に逃げていく左腕宮西の123キロのスライダーだ。「今までの対戦で、ボールの軌道はイメージできていた」。打球は左中間を深々と破る逆転の2点二塁打に。会心の手応えに、二塁ベース上で控えめに笑った。
一昨年に手術した右足首は、今…