損害保険大手、SOMPOホールディングス(HD)傘下の損保ジャパン日本興亜が、米保険大手エンデュランス・スペシャルティ・HDを買収する方針を固めたことが、5日わかった。買収額は約65億ドル(約6500億円)で、国内損保の買収では過去2番目の規模となる。人口減少で国内市場が伸び悩む中、収益源を海外に求める。
5日午後発表する。損保ジャパンはエンデュランスの全株式を取得する方針。エンデュランスは農家の収入補償保険や、企業向けの賠償責任保険など専門性が高い分野に強い。損保ジャパンは今後も米国を中心に安定収益が見込めるとみて買収に踏み切る。
損保ジャパンは、2020年度をめどに純利益を現在の2倍近くの3千億円まで伸ばす方針を掲げる。国内市場は人口減や自動車市場の縮小で伸び悩み、資産運用もマイナス金利政策で厳しい。このため、事業基盤を強化するために海外での買収案件を探しており、13年には英損保キャノピアスの買収を決めた。
損保業界では、東京海上日動火災が昨年、米保険大手HCCインシュアランス・HDを約9400億円で買収。三井住友海上火災保険が英損保大手アムリンを約6400億円で買収した。