大谷の投球
2017年オフ以降の大リーグ挑戦を認められた日本ハムの大谷翔平選手(22)が、早くも「米国市場」で注目を集めている。米メディアは、ポスティングシステム(入札制度)を利用し、来オフにも移籍する可能性を取り上げ、争奪戦を予想する。
「将来の大リーグ移籍容認」の報道を受け、米メリーランド州で開催中の大リーグ関係者が集まるウィンターミーティングでも、大谷は話題になっている。大リーグ機構(MLB)の競技運営の最高責任者で、元ヤンキース監督のジョー・トーリ氏は、AP通信に「どこのリーグに行っても、観客がプレーを楽しみにする選手なのは間違いない」と、その存在感の大きさを認めていた。米スポーツ専門局ESPNなど大手メディアでも、こぞって大谷関連のニュースを伝えている。
大谷は、いつ大リーグに来るのか。22歳の動向は、今季の開幕前から各球団の関心事だった。
2月、日本ハムがキャンプをしていた米アリゾナ州での練習試合。大谷が登板したときには、大リーグのスカウトら多くの関係者が視察した。そのうちの一つが、今季108年ぶりにワールドシリーズを制したカブス。ホイヤー・ゼネラルマネジャー(GM)らと熱視線を送った、カブスのエプスタイン編成本部長は、11月のゼネラルマネジャー会議で「キャンプで見たけど、すごい投球をしていた。シーズンでも素晴らしかったみたいだね」。
投手として最速165キロの速球を投げ、打者としては20本塁打以上打てるパワーを備える。大谷の話題は、シーズン中も尽きなかった。タンパリング(事前交渉)に抵触しないように匿名を条件としたが、「二刀流を目指すのならば、指名打者のあるア・リーグがいい」「故障のリスクがあるので両方は心配」などと、二刀流に意見を持つ大リーグ関係者も多い。
米メディアではヤンキース、ド…