韓国の保守系「正しい政党」の国会議員13人が2日、記者会見し、離党を表明した。「正しい政党」は劉承旼(ユスンミン)候補を擁立しているが、支持率は低迷。保守系で朴槿恵(パククネ)政権の与党、「自由韓国党」(旧セヌリ党)の洪準杓(ホンジュンピョ)候補の支持に回り、支持率トップで進歩(革新)系の最大野党「共に民主党」の文在寅(ムンジェイン)候補に対抗するという。
「正しい政党」からの離党を表明した議員らは2日の記者会見で、劉候補に対し、保守系候補の一本化を求めたが受け入れられなかったと説明した。文候補が北朝鮮に融和的な立場を取っていることから、「親北左派政権は必ず防がなければならない」とし、保守系候補の大同団結の必要性を訴えた。
「正しい政党」は朴氏に対する弾劾(だんがい)訴追案に賛成した議員らがセヌリ党を離党し、今年1月に結党。劉候補を擁立した。劉候補は選挙戦を続ける意向を示しているものの、党所属国会議員33人のうち13人が離党を表明したことで、いっそう厳しい状況に追い込まれた。
韓国紙「中央日報」が4月30日~5月1日に実施した世論調査で、劉候補の支持率は4・9%で主要5政党の候補では最下位だった。1位は文候補の39・3%、2位は中道系の野党第2党「国民の党」の安哲秀(アンチョルス)候補で21・8%、3位は洪候補で16・5%だった。(ソウル=東岡徹)