二所ノ関一門の連合稽古に参加した稀勢の里=千葉県船橋市の二所ノ関部屋
大相撲夏場所(14日初日、東京・国技館)を前に、横綱稀勢の里は8日、二所ノ関一門の連合稽古に参加した。先場所に負傷した左上腕付近にサポーターとテーピングを施して土俵に上がった。状態は「非常にいい」とコメント。だが、最大の武器としている左腕のけがだけに、不安視する声もある。
どすこいタイムズ
特集:稀勢の里
西十両9枚目の琴恵光、東前頭6枚目の豪風と、関取では比較的小柄な2人を相手に指名し、計16番取って14勝2敗。左胸から当たる立ち合いを見せ、けがをした箇所を気にするそぶりはなかった。ただ、得意の左のおっつけを繰り出す場面もなかった。
関取衆との稽古を再開してから3日目。「まだまだというのもある」と調整の遅れは本人も認める。初日まであと6日。「しっかりやることをやるだけ。今までの場所前とは違うものを得られる気もする。良いきっかけになる」と、表情は明るかった。
一方、稽古を見守った元横綱でNHK相撲解説者の北の富士勝昭さんは「やっぱり(左が)使えていない。おっつけは厳しい」と見る。「(夏場所は)序盤を順調にとれれば良くなってくるだろうが、こういう状況では無理して優勝を狙うこともない」と気遣った。