参加者に核の怖さを訴える田中熙巳さん=東京都渋谷区
米ニューヨーク・国連本部での核兵器禁止条約交渉会議再開に合わせ、15日夜、東京・渋谷のライブハウスで、被爆者と若者がライブやトークで機運を盛り上げるイベントが開かれた。
特集:核といのちを考える
特集:核兵器禁止条約と国際署名
核兵器を法的に禁止する同条約制定をめざす運動「ヒバクシャ国際署名」の一環として企画され、若者ら約60人が参加。日本原水爆被害者団体協議会(日本被団協)代表委員の田中熙巳(てるみ)さん(85)や、藤森俊希さん(73)ら広島、長崎の被爆者4人も出席した。
広島市の「原爆の子の像」のモデル、故・佐々木禎子さんのおいで、被爆2世のシンガー・ソングライター佐々木祐滋(ゆうじ)さん(47)=東京都=は、禎子さんの思いをつづった「INORI」を熱唱。被爆3世の歌手、Metisさん(33)=埼玉県=も原爆を題材にした「アオギリの木の下で…」を歌った。
戦争の悲しみを歌と語りで伝える歌手、清水まなぶさん(48)のコンサートや被爆者との交流の時間もあり、参加者らは条約の意義を考えた。
イベントを企画した明治学院大大学院生の林田光弘さん(25)は「核兵器禁止は、広島や長崎の被爆者、組合や市民運動の人たちだけが訴えるものという固定概念を崩したかった。戦争体験のない世代が、歌やアートで伝える力も信じて欲しい」。
「夜の渋谷の若者イベント」と…