49代表が、とうとう2校に絞られた。大会第14日は、決勝が行われる。広陵が勝っても、花咲徳栄が勝っても、初優勝となる。埼玉勢は過去2度、広島勢は過去11度決勝に進んでいるが、決勝で対戦するのは初めて。
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■決勝 広陵―花咲徳栄
序盤の攻防が試合の行方を大きく左右しそうだ。
花咲徳栄は準決勝までの5試合をすべて綱脇―清水の継投で勝ってきた。綱脇が変化球を低めに集めて試合を作り、試合終盤は清水が150キロの速球で押す。清水は今大会、14回3分の2を投げて2失点。四球も少なく、短いイニングで打ち崩すのは難しい。リードして終盤を迎え、清水につなげれば埼玉勢初の優勝も見えてくる。
ただ、準決勝では綱脇に疲れが見えた。広陵は序盤につかまえ、早めに清水を引きずり出せるか。今大会6本塁打の3番中村に好機で回したい。高田誠、吉岡の1、2番が状態を上げているのは好材料。一塁が空いていれば中村は敬遠される可能性もあるため、後ろを打つ加川や村上の奮起にも期待したい。
広陵は平元、山本の両左腕の継投か。平元はここまで被本塁打5と本調子ではないが、準決勝でカーブの制球と直球の質に手応えをつかんだ様子。勝負どころで山本の救援を仰いで勝ち上がってきただけに、エースの意地の見せどころだ。
花咲徳栄は千丸、西川ら、先発に左打者が6人。左腕を相手に準決勝までと同じような打撃ができるか。序盤で花咲打線がつかまえるようだと、広陵は苦しい。リードされても少ない点差で終盤までいけば、中村の一打で形勢を逆転することも可能となる。
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広陵・中井監督 「ここまできて優勝したくないといったらうそになる。ただ、やってきたことしか出せない。選手にはもっている力を全部出させたい」
広陵・岩本主将 「みんな『やってやろうぜ』という気持ちになった。甲子園のパワーに乗っている。このまま全員一丸で優勝したい」
花咲徳栄・岩井監督 「何とか中村君の本塁打を1本くらいに抑えてくれたら。埼玉勢初優勝は県民の夢でもある。背中に感じながら必死でプレーする」
花咲徳栄・千丸主将 「広陵に力の差では7対3か6対4くらいで負けていると思うので気持ちでカバーしたい。粘って後半勝負。粘り強くぶつかりたい」
■今大会の広陵の戦績
1回戦 10―6 中京大中京(愛知)
2回戦 6―1 秀岳館(熊本)
3回戦 6―4 聖光学院(福島)
準々決勝 10―4 仙台育英(宮城)
準決勝 12―9 天理(奈良)
■今大会の花咲徳栄の戦績
1回戦 9―0 開星(島根)
2回戦 9―3 日本航空石川(石川)
3回戦 10―4 前橋育英(群馬)
準々決勝 10―1 盛岡大付(岩手)
準決勝 9―6 東海大菅生(西東京)(山口史朗)