日本銀行は、金融機関が企業向け貸し出しの短期金利などで参考にする、新たな円金利指標の策定に着手した。これまで活用してきた、ロンドン銀行間取引金利(LIBOR〈ライボ〉)が、不正操作問題で2021年末までで廃止される見通しになったためだ。日銀は金融機関などによる検討委員会を設立し、1日に初会合を開いた。来年秋までに最終案を示す。
LIBORは銀行同士がお金を貸し借りする際の金利の平均値だったが、不正操作が発覚。各中央銀行などが参加する金融安定理事会が主要5通貨について、各中央銀行が新たな基準となる金利指標を示すよう提言していた。(湯地正裕)