6日午前に広島市で開かれた平和記念式典で、子どもたち代表が読み上げた「平和への誓い」は次の通り。
被爆者の思い「未来へ」 こども代表、平和への誓い
被爆と被災、重なる思い 8月6日、広島の特別な一日
被爆者は今、核兵器と人類の関係は…核といのちを考える
【写真特集】ヒロシマ、カメラの証言 原爆投下直後、記者が撮った街は
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人間は、美しいものをつくることができます。
人々を助け、笑顔にすることができます。
しかし、恐ろしいものをつくってしまうのも人間です。
昭和20年(1945年)8月6日午前8時15分。
原子爆弾の投下によって、街は焼け、たくさんの命が奪われました。
「助けて」と、泣き叫びながら倒れている子ども。
「うちの息子はどこ」と、捜し続けるお父さんやお母さん。
「骨をもいでください」と頼む人は、皮膚が垂れ下がり、腕の肉が無い姿でした。
広島は、赤と黒だけの世界になったのです。
73年が経ち、私たちに残されたのは、
血がべっとりついた少女のワンピース、焼けた壁に記された伝言。
そして今もなお、遺骨の無いお墓の前で静かに手を合わせる人。
広島に残る遺品に思いを寄せ、今でも苦しみ続ける人々の話に耳を傾け、
今、私たちは、強く平和を願います。
平和とは、自然に笑顔になれること。
平和とは、人も自分も幸せであること。
平和とは、夢や希望をもてる未来があること。
苦しみや憎しみを乗り越え、平和な未来をつくろうと懸命に生きてきた広島の人々。
その平和への思いをつないでいく私たち。
平和をつくることは、難しいことではありません。
私たちは無力ではないのです。
平和への思いを折り鶴に込めて、世界の人々へ届けます。
73年前の事実を、被爆者の思いを、
私たちが学んで心に感じたことを、伝える伝承者になります。
平成30年(2018年)8月6日
こども代表
広島市立牛田小学校6年 新開美織(みおり)
広島市立五日市東小学校6年 米広優陽(ゆうひ)