原爆で親や子を亡くした人たちの手記をもとに、毎夏、各地で朗読劇を上演してきた「夏の会」(東京)が、来年夏に活動を終える。中心メンバーの俳優、渡辺美佐子さん(85)を突き動かしてきたのは、広島で被爆し12歳で亡くなったある少年だった。
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「お母ちゃんの骨は 口に入れると さみしい味がする」
7月6日、広島市安芸区のホールに、渡辺さんの声が響いた。朗読するのは、原爆で肉親を亡くした親や子たちの手記や詩。幼い子どもたちの写真がスクリーンに次々に映し出された。
2008年から250回以上公…