(11日、高校野球 愛工大名電10―0白山)
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背番号「10」の技巧派左腕・室田と「1」の本格派右腕・秋山。愛工大名電は3年生2人のリレーで白山打線を零封した。
初出場の相手への大声援が球場全体に響き渡る中、四回まで毎回安打を許した室田は「冷静に投げきれなかった」と反省するが、連打は許さず四死球もなし。
五回から登板の秋山も「あんな雰囲気の中で投げるのは野球人生で初めて」。それでも、速球で相手をねじ伏せ、勢いを断った。八回に初の連打を浴びたが、ますます盛り上がる大声援を「勝負どころでは楽しめた」と振り返る。
ともにエース格ながら、自身が完投するイメージはないという。「次からはもっと冷静に試合をつくって秋山に渡したい」と室田がいえば、秋山も「あとを託されるのも悪くない。決勝の最後のマウンドにも自分がいたい」。チームの30年ぶりの夏1勝に貢献した2本柱は、さらに上を見据えている。(杉山圭子)
1番柳本、4安打
愛工大名電の1番柳本が4安打と大当たり。「第1打席を特に大事にした」。というのも愛工大名電は全国選手権の初戦8連敗中で、夏は点が取れないと言われていたからだという。そこで、しっかり二塁内野安打で出て先制劇を演出。「一回の得点でやりやすくなった。大きな安打だったと思います」と歯切れよかった。
○倉野監督(愛) 監督として夏の甲子園初勝利。「80回大会に出て20年でやっと1勝。選抜はバントで優勝させてもらったが、攻撃的な野球ができたのは初めて。次の試合は積極的にいきたい」
○西脇(愛) 本塁打を含む4安打3打点。主将は「一つ勝ててホッとしている。これまでとは違う名電の『超攻撃野球』を全国に知らしめたい」。