(9日、高校野球愛知大会 犬山5-2岩津)
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コーナーを突く丁寧なピッチングで岩津を4安打に抑え、完投した犬山のエース高田竜司投手(2年)。最終打者を三振に仕留めてホッとした。「先輩の言葉に応えられた」
背番号1を背負いながら、エースと呼ばれることに遠慮があった。昨秋までチームには絶対的なエースの先輩、原叶人君(3年)がいたからだ。原君は昨年11月に肩を痛め、春から1番を譲った。試合に出られるまでには回復したが、投手としての本来の力は出せなくなった。
試合前夜、SNSで原君が高田君にメッセージを送った。「頑張れよ、エース」。高田君は「うれしかった。エースという言葉に触れちゃいけない感じがあったから。何としても勝ちたいと思った」。
原君は「彼のお陰でここまで来られた。感謝している。頼もしいエースです」。2人の視線は、すでに次を見据えていた。(小西正人)