(21日、高校野球・甲子園決勝 大阪桐蔭13―2金足農)
この夏初めて、金足農のエース吉田がマウンドを降りた。五回を終えて、12失点。四回に痛恨3ランを浴びてリードを5点差に広げられると、五回は2ランを含む7長短打で一挙6点を失った。六回からは右翼の守備に下がり、代わって打川がマウンドへ向かった。
試合前、「疲れは残っていない」と吉田。だが、自慢の直球は明らかに切れを欠いていた。秋田大会の初戦から一人でマウンドを守り抜き、甲子園で投じた球数は881。「最後までマウンドに立ち続ける」と覚悟を語っていたが、無念の降板となった。試合に敗れると、目には涙が。応援団にあいさつをするときは、泣き崩れる姿があった。