金足農(秋田)を応援する秋田県の人々を乗せ、日本航空(JAL)の臨時便は21日午前、秋田を発った。
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第100回全国高校野球選手権記念大会で、金足農が決勝に進出したことを受け、日本航空は決勝戦がある21日の午前8時50分に秋田空港を出発し、午前10時15分に伊丹空港に到着する臨時便を出した。秋田勢の103年ぶりの決勝進出に盛り上がる82人を乗せ、飛行機は空港を飛び立った。
金足農野球部OBの本川慎一さん(31)は後輩の活躍にいてもたってもいられず、当日の朝に会社から休みをもらって飛び乗った。「僕らの時もほとんどがバント練習だった。積み重ねてきた金農の野球を貫いて、全国で戦えることを見せてくれた」。甲子園球場では、当時のユニホームを着て応援するつもりだ。
秋田市の会社員、水戸屋久美子さん(40)も金足農の卒業生。同校が8強入りした第77回大会(1995年)では応援団長を務めた。「強い金農が戻ってきた」と話し、「試合が始まるとみんなテレビを見に家に帰るか、パブリックビューイングに行くから、町から人がいなくなっちゃう。私も昨日は寝られませんでした」と興奮していた。
臨時便は予定通り、伊丹空港に到着。秋田県由利本荘市の渋谷瑛子さん(34)は昨夜、航空券と内野席のチケットを取り、仕事は休みにして臨時便に乗り込んだ。渋谷さんによると、臨時便はほぼ満席で、ほとんどが金足農の応援に行く人だった。飛行機が伊丹空港に到着後、客室乗務員からアナウンスがあった。「金足農業高校の健闘をお祈りしております」。機内が一斉に沸いて、拍手が起こったという。