(21日、高校野球・甲子園決勝 金足農―大阪桐蔭)
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金足農の選手たちは、午前6時に起床。バイキングの朝食後、約1時間にわたり大阪桐蔭の試合映像を見て研究した。
午前9時過ぎ、集まった30人以上のファンらに見送られながら大阪府守口市の宿舎を出発。渡辺勉校長(55)が移動のバスの車内で「今日寝るときに笑えるように、悔い無く戦って下さい」とエールを送り、選手たちは「シャー」と気合を入れた。
午前10時半ごろに球場に到着し、表情を引き締めながら室内練習場へ。主将の佐々木大夢(ひろむ)君(3年)は「たくさんの応援が背中を後押ししてくれている。全力プレーで感謝を伝えたい」。大会前から大阪桐蔭との対戦を望んでいたエースの吉田輝星(こうせい)君(同)は「運命的なものを感じる。泥臭く『雑草軍団』らしく戦いたい」と話した。
金足農の一塁側アルプス席に駆けつけた野球部OBで会社員の佐々木優真さん(18)は小中学校でも、佐々木主将と一緒に野球をしてきた。今春、内野手から外野手に転向した佐々木主将から「外野手用のグラブを貸してほしい」と言われ、自分のグラブを貸した。「グラブの効果が出ているのかも。ここまで来たら東北初の優勝旗を持ち帰ってほしい」
捕手の菊地亮太君(3年)の親族で、毎試合甲子園で応援している秋田県五城目町の佐藤富也さん(71)は「吉田君をリードするのは大変だろうが、亮太には力を抜いて今まで通りやってほしい」と話した。