甲子園で春夏通算100勝を達成した龍谷大平安(京都)。その快挙の裏で、苦しい日々を過ごした2年生がいた。
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7月11日の京都大会初戦の第1打席で右前へ2点適時打。北村涼がこの夏に記録した唯一の安打だ。練習すれども、打席で工夫すれども打てない。堅守を買われて出場を続けたが「毎日が本当につらかった」。
1回戦の鳥取城北戦も八戸学院光星(青森)との2回戦も無安打。敗れた3回戦の日大三(西東京)戦は七回2死二塁で打席に向かう途中に代打を送られた。心に残ったのはふがいなさと悔しさだという。
史上初2度目の春夏連覇を果たした大阪桐蔭(北大阪)は、昨夏の敗戦が原動力の一つだった。泣きながら「102勝目は、自分の決勝打で積み上げます」と言った北村をはじめ、頂点に届かなかった全国3780チームの下級生たち。101回目の夏へどんな成長曲線を描くのだろうか。(松沢憲司)